夜間痛について
肩のけがにつきまとう夜間痛について書こうと思います。
妻が凍結肩になって、半年余り苦しめられた夜間痛。
結局、授動術という癒着した組織をはがす手術を受けた。
手術の後は夜間痛はなくなったが、体重がげっそり落ちるくらい苦しんだ。
自分の場合、2月にジブで転倒した直後は夜間痛があったが、6月末に完全に断裂してしまってからは逆に全く痛くなく爆睡できていた。
しかし手術が決まってからは、術後の夜間痛も覚悟した。
腱板断裂手術後の夜間痛は長引くことも多いことを知っていたからである。
はたして術後2~3日は、やはりかなり痛くて、点滴や座薬のお世話になった。
その後1週間は昼間はどんどん楽になったが、やはり夜は痛いままだった。
ちょうど手術をした腱板疎部からのずきんずきんと響くような痛み。
これが続くと夜に横になるのが嫌になってくる。
よく言われている対応は、ひじの下に枕を入れて上肢の重さで肩甲上腕関節内の腱板が引っ張られないようにする方法。
接骨院では、肩の痛い患者にそれをすると楽になる患者と効かない患者とがいた。
で、自分には効かなかった。
肩は一筋縄ではいかない。
肩は、人の関節の中で最も可動域の広い関節。
筋肉、靱帯等の軟部組織と、胸郭を動く肩甲骨とそこにつく上腕骨の関係が複雑に絡み合う。
自分の場合は、昼間は何ともないことから、夜、副交感神経にシフトすると痛みの原因物質が出るのではないかと推察された。
肩は神経の受容体も多く存在しているので、より痛みを感じやすい。
もう一つは栄養血管の問題。
上腕骨の後部にある栄養血管が、もともと圧迫されやすいのではないかということも推察された。
栄養血管が圧迫されると、骨頭の内圧が高くなり夜間痛を引き起こすらしい。
そういえば、昔から仰向けで寝るのは苦手だったなあ。横向きかうつぶせで寝ることが多かった。
入院2週目からは、午後9時前にロキソプロフェンを飲んで寝て、効き目が切れる夜中の2時ごろにもうひとつ飲んで朝までつなぐというパターン。
ロキソプロフェンを飲むと痛みは和らぐが、完全になくなるわけではなく眠りは浅め。
右横でベッドの柵に左手をかけたり、左ひじ下に枕を置いてやや斜めの仰向けになって、しょっちゅう体勢を変えながらうとうと寝ていた。
薬を飲んでも寝ようとしているのは、ホルモンの分泌のことが頭にあるからだ。
ホルモンには就寝しないと分泌されないものが多々あって、それが健康には大きな影響を及ぼす。
一緒に入院していた患者さんの中で、
「薬に頼るのはだめだから、痛いのを我慢してでも痛み止めはやめていく。」
と得意そうに周囲に語っていた男性がいた。
これは違うと思う。
僕は薬の力を頼ってでも寝るという状態を作りたいと考える。
そのほうが回復は早いはずだ。
ghというホルモンがある。成長ホルモンという。
例えば運動をすると寝ている間に下垂体から分泌される。
こどもだけではなく大人でも出る。
文字通り細胞分裂を活発にさせるホルモンなので、80歳になっても筋トレをするとその効果があるのはこのせい。
こういったホルモンは、寝ないと出ない。消化器系のホルモンも多くは睡眠時に出る。
動物は怪我をするとひたすらじっとして眠る。本能がそうさせるのだ。
なので、昼間は患部以外の筋トレをして、夜はクスリの力を借りてでも寝る。
内分泌の力も総動員して身体を回復させる。
退院しても、まだ夜間痛は続いている。
左ひじ下に枕を置き、右に布団を丸めて左腕を置けるようにして寝ている。
ロキソプロフェンの力も借りている。
徐々に深く眠られるようになってきているが、夜間痛がなくなったわけではない。
いつまで続くのか。
#肩 #腱板断裂 #手術 #リハビリ