イップスになりやすい投げ方がある
思うように投げられなくなるイップス。
Youtubeで検索するといっぱい出てきます。
私は、イップスの人の投げるフォームにある共通点を見出しています。
1つ目は「肘抜きの腕の振り」で、
2つ目は「腕の振りに軸足がついてくる」
です。
イップスになってこのフォームになったとも言えなくはないですが、イップスになる前から投球フォームにこの要素が隠れていたように思えます。
今回はこの2つの共通点を探ってみます。
1.「肘抜きの腕の振り」
肘先行で腕が前に出ていきます。腕と肩甲骨と体幹との関係性が薄く腕と手首だけで投げているような感じです。
この肘先行の腕の振りでも、例えば外野からの返球のような場合は結構普通に投げられますが、近距離になるとコントロールがいきなり難しくなります。
結果、近距離でのリリースに不安を感じ、ふわっと抜くようなリリースになります。
「強く腕を振る」とか「肘を相手に向ける」等、子どものときに指導者から聞いたりしながら覚えた腕の振りであることが多いように思います。
この腕の振りでも、下半身の使い方がうまければ、140KMの速球が投げられます。野球Youtuberの方に高校時代は140Kmオーバーで今はイップス…という方がいて、まさにこの肘抜きの腕の振りでした。
そういったところにこのイップスの根深さがあるように思います。
140Kmの球が投げられるってすごいことです。そして誰もがそのときの自分を信じたいです。
過去の自分を追い求める形になってしまいます。
こういうことから、心情的に腕の振りはとても変えにくい部分です。だって誰も過去の自分にNOを出したくないじゃないですか。
2.腕の振りに軸足がついてくる
動画を撮ってみました。少し極端にやりましたがこんな感じです。
この場合右投げですから、左股関節に体重を乗せてくるっと右半身全体(腕から体幹、脚までの半身全て)を同時に回してくるような投げ方になります。
上半身と下半身の捻りが生まれない投げ方です。
右脚と右腕が同調する状態になってしまって、右腕のイメージが自覚しにくいという大きな欠点があります。
これも強く身体全体を動かすとそこそこ投げられるので、これでいいんだと勘違いしたまま時間が経過しやすいです。
突然ショートバウンドを投げるイップスの方の動画を見ると、今まで見た中では、ほぼ100%この形が出現していました。
腕の力がうまく抜けない 腕がどこにあるかわからないという方は大なり小なりこの形を持っていると思われます。
これらの2つの要素に大事な場面での失敗経験というトラウマが重なるとイップスになっていくと考えられます。
もう失敗したくないと思っているのに、また投げてしまい、恐怖感がでてきて投げられなくなってしまう…。
失敗経験の記憶に関しては、個人差もあるのでじっくりやるほうがよいと思います。
が、この「肘抜きの腕の振り」と「腕の振りに軸足がついてくる」の2つの動きはわりあい早く改善可能です。
また記事を書きます。
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