イップス(yips)…これまでできていた運動動作が心理的原因でできなくなる障害。もとはゴルフでパットが急に乱れることを指したが、現在は他のスポーツにもいう(広辞苑より)

現在野球でもよく使われている言葉です。ここでは、野球の投球障害のイップスについて話します。

あのイチロー選手が、僕は高校時代からプロに入ってもイップスだった…と自ら言ったのは有名です。

ただ、広辞苑に書いてあるように心理的原因だけではないと僕は考えています。

 

仙台大学で教鞭をとられていた佐藤揵先生の運動学の講義の中で、印象深く記憶に残っている言葉があります。

 

 

投球動作は、人間の行う動作の中で、最も複雑で習得の難しい動作の一つである。

 

先生はこうも言いました。

「少年野球でピッチャーができる子は、間違いなく身体能力が高い。プロ野球選手の多くが少年時代はピッチャーだったことからもそれがわかる。」

 

投球動作は難しい のです。

 

そんなに簡単なことではないのです。

 

一方で、投げるという動作は人間の狩猟生活時代からある動きです。本能的ともいえます。

 

つまり、上手く投げられている人は、身体能力が高くしかも本能的に投げていると思われます。

ピッチャーで球の速い人に、腕の振りのことを聞いても、「上から振り下ろす」とか、「タメてずばっと投げる」とか、抽象的な表現が多くなるのはそのせいだと思われます。

「ドンッとついて。」「ピシッと。」など擬音語、擬態語が多いこともよくありますね。

 

以前は何も考えず(本能的に)投げられていたのに、真剣に野球に打ち込むあまりイップスになってしまった…。

ショックです。むちゃくちゃ。

Youtubeでイップスを検索するとたくさん出てきます。

中にはイップス研究家と名乗る人もいます。 それだけ悩みが深いのです。

イップスは局所性ジストニア(神経の病気)ではないかとも言われています。ただ、そこまでひどい症状の方はそう多くはないように思います。

 

たてなか接骨院では、こうしたイップスの悩みを改善します。治療という言葉を使われる方もいますね。

カウンセリングを行いますので、トラウマになった出来事やイップスの苦しさを話してください。( なかなかチーム内では言えないこともあると思います。 )言いたくなければ言わなくてもよいです。

次に投球動作を見せてもらって、投球動作のどの部分で一番、身体の協応動作が詰まっているかをみます。動きの部分での原因を探っていきます。

そして、詰まらずに流れていくような動作をゆっくり作っていきます。

人の体はみんな違います。

力の入りやすい姿勢もひとりひとり違います(本人も気づいていないことがあります)。

そういったことを一つ一つていねいに確かめながら、一人ひとりに合った投球動作を探ります。

無理な動きの変化をさせずになんとかなる場合もあれば、がらっと何かを変えたほうが良い場合もあるでしょう。

全て提案しながら行います。 よくいる指導者のように私の理想のフォームを押しつけたりはしません。

ぼちぼちやっていきましょう。

 

相談無料です。オンラインでも可能です。 

 

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